子どもたちの部活動派遣費用の負担を考える地域円卓会議が昨年12月21日、沖縄県西原町の琉球大学研究者交流施設・50周年記念館で開かれた。琉大の公開講座受講生ら約50人が参加。浦添市のPTA代表や学校関係者らの報告を受け、県内の小中高校生の派遣遠征費用の現状や課題を考え、解決に向けて意見交換した。

部活動に励む子どもたち(資料写真)

保護者や学校現場、学生らが部活動の経済的負担などについて意見交換した会合=西原町の琉球大学研究者交流施設・50周年記念館

部活動に励む子どもたち(資料写真) 保護者や学校現場、学生らが部活動の経済的負担などについて意見交換した会合=西原町の琉球大学研究者交流施設・50周年記念館

■父母会がタオル販売

 浦添市PTA連合会の荻堂盛嗣会長は、離島派遣時に父母会が行うタオル販売など資金造成の実態や負担感を報告。県中体連の高良朝彦理事長は具体的な負担額を示し、大会時は自治体の補助が手厚くなる一方、強豪の遠征試合など行き届かない部分を指摘した。

 浦添中学の浦崎博美教頭は北大東島や久米島での勤務経験なども踏まえ報告。宿泊費などがかさむため「家庭環境が厳しい生徒の中には、大会出場や遠征を諦めたり、部活動自体をやめたりする子もいる」と実態を語った。

 伊良部島出身で琉球大学2年の上地百華さん(20)はバレー部に所属していた小中学校時代、遠征の度に費用のことを意識したと振り返り「あまり家庭は裕福ではなく、中学からはお年玉などを使っていた」などと明かした。

■地域で支える仕組みを

 同大の本村真教授は児童生徒の居場所や自己肯定感につながるとして部活動の重要性を強調。「経済的に余裕がない子たちにとって部費や派遣費がストッパーになることもある」とし、どの児童生徒も部活動を選択し参加できる環境づくりが必要と指摘した。

 また部活動そのものが子どもたちを守る「セーフティーネットになりうる」とし、保護者らの負担を軽減しながら地域で支える「貧困の連鎖を断ち切る仕組みにできないか」と提言した。

 報告後、参加者全員が小グループに分かれて意見を交わした。子どもたちの生の声を取り入れた解決策や、地域の人が子どもたちと日常的に関われる環境を求める意見があった。

 同会議は、2019~22年度休眠預金を活用した民間公益活動の一環。主催する公益財団法人みらいファンド沖縄の平良斗星副代表理事が司会進行を務めた。