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大洋の入団テスト受けたことも 「ろう硬式野球」日本代表監督がめざす世界の頂点

2020年1月6日 06:30

[沖スポプラス]

ろう硬式野球の日本代表選考会で、打撃投手を務める坂口健二監督=2019年11月、八重瀬町・尚学ボールパーク

 聴覚障がい者がプレーする「ろう硬式野球」で世界一を目指す日本代表の監督は、那覇市在住の坂口健二さん(51)だ。2012年に初めて行われたアジア大会で、チームを優勝に導いた実績がある。初の世界大会は20年にも韓国で行われる予定で「目標は世界一」と宣言。その上で「ろう硬式野球や大会の存在を知らないろう者もいるので、ぜひ競技に関心を持ってほしい」と訴える。(又吉健次)

 坂口さんは東京生まれ、横浜育ち。3歳の時に高熱を出した後、耳が聞こえなくなった。それでも野球好きな父親の影響で小2の頃に軟式野球を始め、小4からは硬式野球のリトルリーグで投手などを務めた。

 1986年ごろにはプロ野球・大洋(現DeNA)の入団テストに投手で受験したという。不合格だったが「元阪神の故小林繁さんが会場にいて、見られていると思ったらどきどきした」と振り返る。

 知人からの誘いもあって競技を続け、ろう野球の社会人大会や国体神奈川県予選などでエースとして活躍した。

 軟式・硬式の双方を経験したことが評価され、98年の日米ろうあ者親善大会で関東選抜の選手兼監督に就いた。戦ってみて「米国はものすごく強かった。日本との違いがあまりに大きくてショックだった」。世界の壁を痛感し、その後の練習にも熱が入った。

 日本や韓国、台湾が参加しソウルで行われた2012年のアジア大会は選手兼監督で出場した。監督としては軟式経験者を硬球にどう慣れさせるかに迷ったが、日本は予選リーグを2戦全勝で1位通過。さらに、2位韓国との決勝を10-9の七回サヨナラ勝ちで制した。

 「点を取り合う苦しい展開だったが、最後まで気を引き締めて戦った」と語る。自身は捕手や代打で出場し、3安打2打点を挙げたことは今も誇りだ。

 約3年前から那覇に住む。日本代表監督に再び就任した昨年11月には、八重瀬町で代表選考会を行った。県内外11人の遠投や走力、守備や打撃の実力を確認し、「打撃で結構飛ばす選手がいて、開催してみて良かった。代表は20人ほどを想定している。沖縄の選手が入ったらうれしい」と夢を膨らませる。

 坂口さんの活躍の場は野球にとどまらない。聴覚障がい者スポーツの国際大会デフリンピック・トルコ大会(17年)空手道の組手84キロ超級で5位、18年の全国ろうあ者冬季大会ではアルペンスノーボードの回転と大回転でいずれも銅メダルと、障がい者スポーツで幅広く活動する。ろう野球でも全力で頂点をつかみにいく。

 

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