一般社団法人市民介護相談員なは(仲本しのぶ代表理事)が主催する介護セミナー「地域包括ケアシステムにおける在宅での看取りを考える~あなたはどこで最期を迎えたいですか」がこのほど、那覇市内で開かれた。中部徳洲会病院の在宅・緩和ケア科医長、新屋洋平医師が講師を務め、県内でのみとりの現状や取り組み、課題について解説した。

みとりについての新屋洋平医師(左)の講演に聞き入る参加者=7日、なは市民協働プラザ

 新屋医師は、団塊の世代が75歳以上を迎える2025年に向けて、県民の高齢化が急速に進む一方、医療機関の病床数の増加は見込めないと説明。「亡くなるまで入院させてほしい」という要望への対応は困難な場合が多くなるとした。

 その上で、人生の最終段階の終末期にどのような医療やケアを受けるか家族らと事前に話し合う人生会議「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の重要性を強調。患者の意向が尊重されたケアが実践され、患者と家族の満足度が向上し、遺族の不安や抑うつが減少するとした。

 具体的な話し合いのタイミングについて「患者が1年以内に亡くなっても驚かない病状であれば人生会議や緩和ケアを開始した方がいいと言われている」と説明した。

 医師のほか、ケアマネジャー、看護師などの力を借りながら患者の「大事にしたいこと」「やりたいこと」ができるうちに支援することが大切とした。