【東京】農林水産省には、豚コレラ(CSF)で殺処分した豚の評価額を養豚農家に全額補償する制度がある。うるま市での発生により殺処分を予定しているのは現段階で1800頭超。本土でCSFの例がないブランド豚「アグー」が含まれることから、農水省は農家と評価額を慎重に検討する考えだ。(1面参照)

重機で殺処分した豚を埋却地に下ろす作業=9日午前9時44分、うるま市

 補償は、農家が実績などに基づいて評価額を算出し、都道府県を通じて国に申請。国が手当金の形で支給する。評価額は処分時のもので、出荷間近の豚であれば市場価格に見合った額が見込めるという。

 ただ、沖縄の固有種「アグー」に関して、農水省は全国的に流通している一般的な豚と違い、市場価格は「知見がなく未知の世界」(関係者)という。

 農水省によると、一般的な豚の市場価格は1頭当たり約3万6千円(2018年度)だが、アグーに関しては「それより高くなるだろう」(関係者)と話す。

 江藤拓農相は8日、訪問した沖縄で「アグーの種豚となるとどう評価するのか、省でも詰め切っていない。農家の方々と対話によって納得いただけるような補償の内容にしないといけない」と話している。

 また、殺処分はなくても発生源に近い移動制限、搬出制限区域の養豚農家は一定期間出荷ができなくなることから、売り上げ減少額を助成する制度もある。

 国と県で半額ずつ負担するが、県負担分は特別交付税による補填(ほてん)があるため、実質10分の1の負担で済む。