毎日爆笑して過ごしたい! もちろんそんなことは無理で、面白いことはもはや、辛(つら)いことの代償。失敗や失恋や男運の無さやグチやねたみを笑い飛ばすことで絶望から復活する。つまり「笑い」は、困難が起こりやすい、一般庶民の暮らしの中で育まれてきた文化なのだろう。高貴な方に爆笑顔は似合わないしね。

東京アディオス・スクリーンガイド

 ところで日本のお笑い芸人人口は世界一、推定9千人。私のような、パトロンにもなれない一般庶民を爆笑させるため、一部の成功者を除く約9千人の芸人さんたちが、笑えないほどギリギリの暮らしをしている。その笑えない暮らしごと笑ってしまおう!という、芸人愛にあふれた映画「東京アディオス」。

 絶望の淵を「笑い」しかも下ネタ一本で駆け抜ける主人公の姿に涙。涙。涙。

 2020年が皆さまにとって笑える年でありますように。(桜坂劇場・下地久美子)

同劇場であすから