【スターシアターズ・榮慶子の映画コレ見た?】

「アルツハイマーと僕」

 明日は我が身かと身につまされながら見る。多くの人がその曲を知るグレン・キャンベル。2011年にアルツハイマーを公表後も病と闘いながら家族と最後のツアーを敢行する。

 伝説のスーパースターは娘の名前は忘れてしまっても身体が覚えたギターと持ち前のユーモアは健在。だがそれも次第におぼつかなくなる様に、よくこのドキュメンタリーの撮影を許可したものだと胸が詰まる。

 人生100年時代が幸せなのかどうかは、老いてからの経済力と健康に左右される。生まれてきた以上その生を全うするしか道はなかろうが、自分らしく生きる事の困難さと素晴らしさを映画は同時に見せてくれる。

 更に人生をかけて育んだ全てのものを忘れる事の恐怖と、つなぐ手のぬくもりを同時に感じることのできる稀有(けう)な作品。(スターシアターズ・榮慶子)

◇プラザハウスで上映中