沖縄県の西表島では野生イノシシのわな猟が盛んだ。太平洋戦争前に台湾から伝わったとされ、猟場にある木や竹などを利用したはねわな猟が主流という。

25キロのイノシシを仕留めた古見浩之さん=2019年12月

 狩猟期間は11月15日~2月15日。ターゲットはリュウキュウイノシシだ。本州や他の島に比べて小ぶりで臭みがなく、地元で食されている。

 本州では通常、固い皮を取り除いた肉が流通するが、リュウキュウイノシシは皮と脂にうま味が凝縮されており、島では皮ごと食されている。「皮がうまい」ことからイノシシは「カマイ」と呼ばれ、「幻の逸品」として1キロ4千円くらいから取引されている。

 カマイが捕れると、足をかずらで縛り、切り倒した木にくくり、肩に担いで運ぶ。猟場にある植物でできる昔ながらの運搬方法だ。体力勝負のため、1シーズンで10キロやせるハンターもいるという。

 西表島祖納の古見浩之さん(41)は25キロのメスを仕留めた。古見によると、メスは授乳経験のないもの、オスは牙の伸びていないものがおいしいという。

                             (前大歩通信員)