沖縄県宮古島市は14日、市役所の窓口で聴覚障がい者に対応できるオンライン手話通訳サービスを導入した。市内の障がい者を招いたデモンストレーションが同日あり、オンライン上で手話通訳者を介し、市職員と障がい者がコミュニケーションできることを確認した。市の担当者は「システムをうまく活用し障がい者のニーズに応えていきたい」と期待を寄せている。(宮古支局・知念豊)

タブレット端末を利用して聴覚障がい者と意思疎通するサービスが導入された宮古島市役所=14日

 手話通訳サービスは「テリロジーサービスウェア」(東京都)が提供する「見える通訳」。タブレット端末を利用し、県外のコールセンターにいる手話通訳者からオンラインでサポートを受けるシステムで、手話ができない市職員でも聴覚障がい者とやりとりすることができる。県内自治体では昨年4月、読谷村が導入している。

 市障がい福祉課によると、市内に約50人の聴覚障がい者がいるが、手話通訳ができる市の専任職員は1人だけという。専任職員がいないときは手続きを諦めて帰る人もおり、市は課題解消に向け、導入を決めた。

 障がい者手帳の再発行申請を想定したデモンストレーションで、オンライン手話通訳を体験した砂川盛順さん(72)は、オペレーターの手話も丁寧で分かりやすいと評価。「手話ができない職員ともスムーズにやりとりできた。行政だけでなく病院にもあったらいいね」と話した。

 市の担当者によると、聴覚障がい者が手話通訳を必要とするのは主に通院時。市登録の手話通訳者5人で対応しているが、派遣要請に常時対応できるのは2人だけと課題となっている。今後、通院の際にタブレット端末を貸し出すことも検討するという。

 同サービスでは手話通訳のほか、英語や中国語など10カ国語の通訳サービスも受けられる。市の担当者は「手話通訳だけでなく、外国人観光客対応にも利用できる。ほかの課でも幅広く活用していきたい」と話した。