【東京】沖縄県内での豚コレラ(CSF)発生を受け、沖縄県は豚へのワクチン接種を決断した。県は全島的に打つ方針だが、隔離を検討している固有種アグーの種豚にも接種するかどうかが焦点となりそうだ。(東京報道部・大城大輔)

沖縄アグー豚の雄の固体(県提供)

 ワクチンは、まだらに打っても効果がなく「面的に打つ」(農水省担当者)のが基本だ。不安視されているワクチン不足は、メーカーで増産しており「必要があればすぐに手に入れることは可能」(江藤拓農相)という。

 ただ、接種しても十分に抗体ができないケースもある。すると感染した豚が分かりにくくなり、早期発見が遅れ、発生拡大につながる恐れもあるため、移動が制限される。

 そこで懸案となるのが、アグー種豚の隔離への影響だ。アグーを守るため、江藤氏が提案している。隔離先は県内離島を念頭に置いているが、CSFを拡散してしまう恐れもある。県が接種方針を決めた22日の会議では、こうした観点から「打たずに保存的な措置をする方がいい」との意見もあったという。

 農水省の指針には接種対象から外す例外規定もあるが、「高度な隔離・監視下にある豚」としている。イメージとしては「極めてバイオセキュリティーが高い」(農水省関係者)試験・研究用に豚を飼っている場所で、これまで一般の養豚農場が適用された例はないという。

 接種方針は決まったが、時期や区域など具体的な計画はこれから。政府関係者は「日本で唯一の固有種であるアグーを守るにはどうすればいいか、真剣に考えないといけない。大切なのは計画の中身だ」と話す。