沖縄県浦添市内にある西銘純恵県議(共産)の事務所に23日午後、政治団体の街宣車3台が乗り付け、「殺人政党」「殺すぞこらー」などと罵声を浴びせたことが分かった。西銘県議ら共産党県議団は24日、県警に対し、同様の街宣行為を厳重に取り締まるよう申し入れた。今後は弁護士にも相談し、被害届や告訴状を出すことも検討する。

 西銘県議によると、事務所は市民の相談所としても運営され、事務所内に当時、浦添市議と複数の一般人がいた。街宣車から降りた複数人が、事務所のガラス戸をたたくなどの行為もあったという。

 通報後に警察官が駆け付けたが、街宣は30分以上にわたった。西銘県議は「県民に選ばれた議員に対する重大な脅迫行為で許されない」と強調。県警警備1課は「適正に対処する」とコメントした。

 沖縄弁護士会の小口幸人弁護士は「『殺すぞ』との文言は脅迫に該当し、ドアをたたく行為も事務所の業務に支障を生じさせかねない。威力業務妨害に当たる可能性は十分あり、警察は毅然(きぜん)と対応すべきだ」と指摘した。