最近、私の孫娘ケイラ(ケイ)が18歳になった。ケイラは2018年9月から月に1回、沖縄タイムスの子ども新聞ワラビーにエッセーとスケッチを掲載している(「ケイのアメリカ絵日記」)。今月のケイの連載は「18歳迎え投票権/理想の社会へ意見表明」という見出しで、自身が18歳になり大人として扱われ、たくさんの責任が伴うようになるという内容が書かれていた。エッセーには大人としての自覚が堂々と表現されていると感じた。

 アメリカでは高校生でも18歳からは大人とみなされる。ケイは今年6月に高校を卒業し、9月からは大学生だ。今月の彼女のエッセーでは、今年の大統領選挙を前に緊張しているとの心境が書かれている。クラスでは政治、社会の時事問題を討論し合うこともあるようだ。

 アメリカでは以前から時事問題について、生徒たちが高い関心を持っている。クラスの討論では、先生が進行役になり論点を切り替えたり、議論のルールを守るように促しながら話し合いを進めていく。ケイは言論の自由、個人が発言できる自由は、どの民主主義社会でも何よりも重要視されると考えている。自分の世代に近い香港の学生たちの大規模なデモなどのニュースをテレビで見て、私と一緒に話し合うこともある。

 彼女と同じ年齢のころを振り返ってみると、私は政治、経済、社会問題を課題としてクラスで話した覚えはない。中学や高校の歴史の授業では琉球・沖縄の歴史ではなく、日本の歴史だけを一方的に教えられ、議論や話し合いをする機会もなかった。

 ケイは学校で、米国やヨーロッパの自由主義圏の国々と独裁国家の違いなどを比較しながら「自由とは」というテーマで、実際の個人生活の例を取り上げて、話し合いをするようだ。自由には必ず義務と責任が伴う。それを意識しないと、周囲に迷惑をかけ、単なるわがままで自由奔放になる危うさがある、と付け加える。

 4年目を迎えた「ウーマンズマーチ」(女性の行進)が18日に行われたが、ニューヨークもワシントンもあいにくの雪。性暴力被害を当事者が告発する「#MeToo」の動きは盛り上がっているが、これまでの努力で獲得されてきた女性の権利(中絶など)が、米国の司法の場でも覆されていっている。今年は大統領選挙の年。その危機感を敏感に感じ取る人たちが多く立ち上がっている。(てい子与那覇トゥーシー)=第4月曜日掲載

(写図説明)偶然見つけた「We Can Do It!」(私たちはできる!)と書かれたエプロン。女性の強い連帯感を感じさせる=米国ミシガン州・デトロイトの空港