新型コロナウイルスによる肺炎で中国に渡航歴がない人の感染が初めて確認された。国内で感染者からうつった可能性があり、確認されれば、国内で人から人に感染した初の事例となる。空港や港などでの検疫強化という水際対策の徹底とともに、「人から人」への二次、三次感染の拡大防止が緊急の課題として迫られている。

 加藤勝信厚生労働相は28日、国内で新たに2例の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。1人は中国の滞在歴がない奈良県在住の60代のバス運転手。今月2回、中国湖北省武漢市からのツアー客を乗せていた。25日に肺炎と診断され、奈良県の医療機関に入院している。1回目のツアーはマスクを着用していなかった。

 中国政府は28日、新型肺炎による死者は計106人に達したと発表。中国本土の感染者は4515人。中国本土以外の感染者も17カ国・地域の60人以上に拡大している。

 新型肺炎は感染から発症まで最長2週間という潜伏期間があり、専門家は症状が出ていない感染者が入国する危険性を指摘していた。水際対策には限界がある。