【西表島=竹富】「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の今夏の世界自然遺産登録を目指す県は30日、竹富町西表島で受け入れる観光客数のピーク時の上限を1日当たり1230人に設定することを決めた。島内の地域連絡会議「西表部会」で関係団体に諮り、承認された。県は本年度内に策定する観光管理計画に盛り込み、環境省を通して来月末にも登録の可否を判断する国際自然保護連合(IUCN)に提出する。

(資料写真)ヒナイ川でカヌーを楽しむツアー客=西表島

 上限は規制値ではなく目標値で、どう実効性を担保するかが課題となる。登録で観光客が増えることが予想されるため自然への過度な負荷を避け、持続可能な観光管理をするのが目的。

 目標値は渇水の問題を踏まえ、島内の水道供給能力を基に試算した。県によると、住民以外に1日621人分の余力があるとした上で、2018年度に1230人を超えた日は年12日だけだったと根拠を説明した。年間の上限は過去10年間(2009~18年)の観光客数の平均を基に算出した約33万人に設定した。21年までは0・1%の変動率を掛けて30万~36万人の範囲とし、22年以降は基準値を改めて再設定する方針を示した。

 一方、県は量から質の観光へ転換を図ることで実効性を担保したい考えだ。

 竹富町世界遺産推進室の大浜知司室長は「しっかりした計画になったと思う。今後も西表住民の意見を取り入れながら実効性を持たせ、後世にわたって豊かな自然を守っていきたい」と話した。