日本大学は3日、独自の方法で栽培した宮古島産タチアワユキセンダングサ「宮古ビデンス・ピローサ(BP)」のエキス粉末が、難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」によって起きる脊髄の運動神経細胞の減少を抑え、寿命を延ばすことをマウスで実証したと発表した。治療薬開発につながる可能性もあるという。

武蔵野免疫研究所が宮古島市内で栽培している「宮古ビデンス・ピローサ」(同研究所提供)

 宮古BPは、武蔵野免疫研究所(宮古島市)が市内農家に委託し、農薬や化学肥料などを使わずに栽培、製造している独自ブランドの原料。食品や化粧品に使われている。

 日大薬学部の小菅康弘准教授と伊藤芳久教授=当時、現横浜薬科大特任教授=が約2年かけて研究。遺伝子改変により、運動機能に障害があるマウスで実験した。1日体重1キロ当たり2グラムの宮古BPを与えるグループと、蒸留水を与えるグループに分けた結果、宮古BPグループの平均生存期間が142日だったのに対し、対照グループは122日と変化がみられた。

 また、回転装置を使い運動機能を確かめる実験では、宮古BPグループの方が機能低下を抑えられた。ALSの進行に関わるとされるグリア細胞の増加抑制にも効果があったという。

 ALSの発症原因は不明で、有効な治療法も少ない。研究結果を踏まえ、宮古BPを使用した「神経変性疾患治療薬」を特許出願している。小菅准教授は「神経疾患の病態解明のほか、その予防薬や治療薬の開発にもつながると期待できる」とコメントした。