国内外のIT関連企業が集い、観光を中心とした各種産業の課題解決につながる技術を紹介する「ResorTech(リゾテック)おきなわ国際IT見本市」(同実行委員会主催)が5日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで始まった。県内77社を含む国内外の136社がAR(拡張現実)や人型ロボットなどの先端技術の展示や、新たな事業展開を見据えて商談した。来場者は、事務やサービスの提供をITに置き換えて効率化する最新事例を見て回った。最終日の6日はソフトウエアの開発事例や企業経営の発表などがある。

多くの来場者が詰め掛けた「おきなわ国際IT見本市」

声帯の周波数を分析して精神状態を読み取るアプリを紹介する三井情報の丸山智規さん=5日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

多くの来場者が詰め掛けた「おきなわ国際IT見本市」 声帯の周波数を分析して精神状態を読み取るアプリを紹介する三井情報の丸山智規さん=5日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 三井情報(東京都)は声帯の周波数から精神状態を分析するアプリを披露した。過労やストレスで精神的に不安定になると、声帯がこわばって、精神安定時とは異なる周波数になることが、医学的に証明されているという。

 好きな言葉を6回に区切って、吹き込むだけで「心の元気度」を数値で表示する。毎日データを蓄積することで精度が上がり、2週間分あれば安定時との違いが分かりやすくなる。

 ホテル従業員やコールセンターのオペレーターなど、接客や電話対応でのストレスを抱えやすい職場での導入を目指しており、管理職者が精神的変化を早期に把握することで病休や離職を防ぐのが狙い。アプリは無料ダウンロードできるが、有料化を目指して開発中。担当者は「数値がどこまで落ち込むと危機的で、どこからが改善と評価できるのか、精度を上げたい」と意気込んだ。

 三重県の老舗食堂「ゑびや」の経営を人工知能(AI)技術で再建したEBILAB(同県、小田島春樹社長)は、飲食・小売業の経営に必要な情報を一元管理するシステム「Touch Point BI」を展示した。

 同システムは、1日の来店者の数や年齢、購入した商品の情報だけでなく、気象や店舗周辺のイベント情報などのデータを蓄積することで、AIが45日先まで来店者数を予測。需要に合わせて商品の仕入れや、配置するスタッフの数を調整し、生産性向上につなげる。

 小田島社長は「生産性向上は、従業員の賃金アップにもつながる。業種別でも賃金の低いサービス・小売業の一助となれば」と話した。

 全国の宿泊や飲食、IT企業など約150社でつくる宿泊施設関連協会(東京都)は、那覇空港に到着した観光客が空港ターミナルで荷物を宿泊先に送ることができ、専用サイトにその場でアクセスしてチェックインを済ませられるサービスを紹介した。

 空港に降り立ってすぐに手ぶらで観光に行くことができるのが利点。帰る際にはホテルから空港に届けることもでき、荷物を持って移動する負担を和らげることができる。

 4月中旬から実証実験を始める予定でシステム開発を進めている。担当者は「インバウンド客を対象に観光の利便性を高めたい」と話した。