新型コロナウイルスによる肺炎の発症が国内で相次いでいることを受け、県内の相談窓口である保健所への問い合わせが殺到している。一部の保健所では、今月に入りエイズウイルス(HIV)や性感染症検査などの新規予約をストップするなど、人手不足で通常業務に影響が出始めている。
那覇市保健所には、市民や医療機関、宿泊施設から日におよそ20件の問い合わせがある。大半は一般市民からで、「検査をどこで受けられるか」との内容だ。
市は今週、一般市民のための相談窓口を独自に設置した。感染の可能性がある程度高いと判断された場合には感染症グループにつなぎ、専門職員が対応する。一方、窓口に人手を割くためにHIVや性感染症の検査の新規予約をとりやめた。
中部保健所も今週だけで、100件超の問い合わせがある。こちらも「検査してほしい」という内容が大半。2月からは、HIV検査などの新規予約受け付けを休止した。
中国などからのクルーズ船の寄港が多く、オーバーツーリズムが課題になっている宮古島。宮古保健所には1月中旬から問い合わせが増え始めた。多くを占めるのが「クルーズ船が来るが宮古は大丈夫か」といった内容。「クルーズ船を入れないで」という声もあり、市が掲載している寄港情報を案内したり、予防策を説明したりして対応している。
県外から「宮古島に旅行したいが大丈夫か」という問い合わせも日に3~4件あるという。