お店最前線 来店してもらう仕掛けとは?

[昆清徳ITmedia]

お店最前線 来店してもらう仕掛けとは?
消費増税の影響やECサイトの広がりにより、わざわざリアル店舗に来店してもらうための工夫が求められている。消費者に支持されるため、各社はどのような取り組みをしているのか。最新事例を追った。
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 セブン‐イレブン・ジャパンは2019年12月12日、本社の近くにある「セブン‐イレブン麹町駅前店」(東京都千代田区)を改装し、実証実験を継続的に行う拠点としてスタートさせた。

 お客のニーズに対応するのはもちろん、店舗を経営するオーナーや従業員にとっても働きやすい店舗づくりを目指すという。一体、どのような店舗なのか。実際に行ってみた。

実験店では何が行われているのか?

通常のレジよりセルフレジのほうが多い

 店舗に足を踏み入れて気付くのは、セルフレジの多さだ。通常の有人レジが4台なのに対し、セルフレジが5台ある。5台のセルフレジのうち、現金に対応しているのは2台で、キャッシュレス専用のレジは3台だ。

 店内には「レジご案内」という貼り紙がある。お酒、たばこ、おでん、中華まん、切手などを購入する場合は通常のレジを使うように推奨している。一方、セルフレジは会計のスピードが圧倒的に早いこともアピールしている。従業員の負担を軽減させるため、セルフレジを利用するように誘導する意図があるようだ。

 レジ周りで特徴的なのは、ファストフードの購入方法だ。通常、ホットドッグやフライドチキンは、お客が店員に注文して専用ケースから取ってもらう方式になっている。しかし、実験店では専用ケースの前面からお客が自由に取ることが可能だ。従業員がわざわざファストフードを取るために移動する手間が省けるだけでなく、お客もゆっくり選べるメリットがありそうだ。レジに行列ができている場合、後ろのお客に遠慮してしまい、じっくりと商品を選ぶことが難しいケースがある。ちなみに、この方式はローソンの実験店にも導入されている。

店舗外観

 ほぼ全ての商品の価格が電子棚札で表示されているのも大きな特徴だ。セブンの広報担当者によると、「導入するのは初めて」だという。電子棚札が対応していないのは弁当、パン、雑誌、おにぎり、ギフト券などだ。電子棚札を導入する狙いは何か。広報担当者によると、値札を入れ替える作業の効率化につながるかどうかを試すためだという。通常店舗では、本部から送られてきた値札(推奨価格が印刷されている)を店舗側で入れ替える必要がある。

ビックカメラの電子棚札(セブンの実験店のものとは異なる)

 大手小売りチェーンでは、ビックカメラが電子棚札を2018年から導入しており、既存店や新店への展開を進めている。以前、記者がほぼ全商品に電子棚札を導入している店舗の店長に聞いた話では、値札を事務室でプリントアウトして差し替える作業にはかなりの時間を取られていたという。ビックカメラとは事情がやや違うが、値札を入れ替える作業はそれなりの負担がかかるようだ。