沖縄近海などにすむ魚のハナフエダイによく似た別種が存在することが分かり、「ウスハナフエダイ」と命名された。

ハナフエダイ(上)と新たに命名された「ウスハナフエダイ」(下)(西海区水産研究所亜熱帯研究センター提供)

 石垣市にある水産研究・教育機構「西海区水産研究所亜熱帯研究センター」の下瀬環主任研究員らの研究チームが調査し、1月24日付の国際学術誌ズータクサ(Zootaxa)に掲載された。

 ハナフエダイは全体に桃色で背に黄色の模様が四つあり、体に青白い波線が数本並ぶ小型の魚。研究チームは、八重山漁協に水揚げされるハナフエダイを観察する中で、色彩が薄く模様の異なる個体を複数発見。ハナフエダイと形態的・遺伝的に異なることを突き止めた。

 関連標本を調べたところ、米国のスミソニアン博物館に収蔵されているものと同一であることが判明。1911年に米国人魚類学者が那覇で入手した標本を基に一度は新種とされたが、後にハナフエダイと同じ種と見なされ取り消されていた。

 今回の発見は米国人魚類学者の成果を証明する形のため新種とはならなかったものの、和名を命名することができた。

 下瀬氏は「新種にならなかったのは残念だったが、100年以上も前の成果が見直されたことは喜ばしい」と話した。(奥沢秀一通信員)