常識とか、固定概念に囚(とらわ)われたくない。と思えば思うほど、囚われている自分に気づき「あー私は平凡だ」と自覚する毎日。この作品は、R18+で、極めて刺激が強いため、18歳未満の観覧を禁止された作品。とされているけれども、結局、平凡で真面目なギャスパー・ノエ監督が、壊れられない自分や我々のために、破茶滅茶な映像を見せてくれたんだ。と、ありがたく見せてもらった。

スクリーンガイドCLIMAX

 主人公は、雪の降る山奥の廃虚に集まった22人のダンサーたち。飲み物の中にLSDを混ぜられ、集団ドラッグ中毒に陥ったカオスの一晩を描いたとんでも映画。22人のダンサーは、全員演技未経験のプロのダンサー。美しい肉体を自由自在に操る彼らが見せる、理性の死んだ人間の狂気は見事。色、カメラワーク、音楽などが緻密で、みているだけでトリップ体験できる。

(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇同劇場で15日から