県内の女性タクシー運転手が新型コロナウイルスに感染したことを受け、他のタクシー運転手らからは「無症状であっても不安がある人は全員検査できないのか」「ウイルスは目に見えず業務が怖い」といった声が上がっている。県も要望は把握しているが、全員検査は困難なのが現状だ。

新型コロナウイルス感染予防でマスクをつけ、国際線到着ロビーを出る中国人観光客ら=27日午後、那覇空港(下地広也撮影)

 県によると、県内で行政検査できる場所は県衛生環境研究所の1カ所のみ。機器の容量として1日当たり検査できるのは9人程度で、県保健医療部の糸数公・保健衛生統括監は「容量はだいたい他府県と同じ状況。検査対象を区切らなければ、重症者を迅速に検査することができなくなる」と説明する。

 また、新型コロナウイルスは無症状で検査して陰性でも、その後に陽性となる事例が複数確認されている。そのため、無症状では診断の信用性が欠けるほか、感染症法に基づく入院勧告ができず、自宅療養を促すことになりかねないという。

 糸数統括監は「とにかく症状が見えづらいことが今回の難しさ。風邪やインフルエンザと変わらない症状で、多くの人に当てはまる。誰を検査するのか判断は難しい」と話した。