3人姉妹の末っ子で真喜屋小学校6年の儀間心奈さん(12)は、長女の愛華さん(19)が6年間使ったランドセルを背負って登校している。ランドセルは、今は亡き祖母が、長女の入学に際して買ってくれたもの。あちこちこすれて繊維がのぞいているが、「お姉ちゃんの思い出の詰まったこのランドセルが一番」だ。

古くなり、ついにふたに裂け目ができたランドセル

ランドセルを手にする儀間心奈さん(右)と、姉の愛華さん(中央)、母の友子さん=14日、名護市仲尾次の自宅

古くなり、ついにふたに裂け目ができたランドセル ランドセルを手にする儀間心奈さん(右)と、姉の愛華さん(中央)、母の友子さん=14日、名護市仲尾次の自宅

 愛華さんは、ランドセルをプレゼントしてくれた祖母について「優しくて、いつも私たちのことを考えてくれていた。学校での楽しい話をすると喜んでくれた」と振り返る。そんな光景を見ていたためか、心奈さんもすっかりこのランドセルがお気に入りになった。

 心奈さんが入学する前、母親の友子さん(44)が「ランドセルは何色がいい?」と尋ねたが、心奈さんは「ピカピカのものより、お姉ちゃんのがいい」。愛華さんが小学校卒業後、家で1年間眠っていたランドセルを抱きしめたという。

 心奈さんの入学式前には、祖父の正樹さん(77)が、ランドセルの裏に「ぎまここな」とマジックで書いてくれた。心奈さんは「大好きなお姉ちゃんのランドセルが一番光って見えた」と当時を思い出す。雨の日には、ぬれないように抱っこし、帰宅すると真っ先にふいた。

 大切に使っていたランドセルも、次第に古くなった。今はふたには裂け目ができ、隙間から教科書が取り出せる。それを、心奈さんは「魔法のランドセル」と呼ぶ。

 「あと1カ月でとうとうお別れか」。姉と合わせて12年間、学校生活を共にしたランドセル。感謝と名残惜しさを胸に、心奈さんは今春小学校を卒業する。(玉城学通信員)