みなさんは「ヘアドネーション」を知っていますか? 病気や事故などで髪の毛がなくなった子どものために、髪の毛を寄付(ドネーション)することです。沖縄県内でも髪を切るお店を通じて寄付する例が増えています。寄付のためにヘアカットする現場を見てきました。

久貝梨珠ちゃんの髪を切る店長の中山祐作さん。寄付する髪はいくつかの束にまとめてから切ります=1月31日、那覇市牧志・ヘアサロン「ITSUKO+」

(左)生まれてからずっと伸ばした髪はこんなにありました(右)切った髪の一部を持って見せる久貝梨珠ちゃん=1月31日、那覇市牧志・ヘアサロン「ITSUKO+」

久貝梨珠ちゃんの髪を切る店長の中山祐作さん。寄付する髪はいくつかの束にまとめてから切ります=1月31日、那覇市牧志・ヘアサロン「ITSUKO+」 (左)生まれてからずっと伸ばした髪はこんなにありました(右)切った髪の一部を持って見せる久貝梨珠ちゃん=1月31日、那覇市牧志・ヘアサロン「ITSUKO+」

 ヘアドネーションは、寄付された髪から医療用ウィッグを作り、がんの治療や先天性の脱毛症など髪に関係する病気、事故などで髪がなくなった子どもに無料で提供します。

 国内では複数の団体が活動しており、NPO法人「Japan Hair Donation&Charity(JHD&C=ジャーダック)」もその一つです。ジャーダックの活動に協力するお店は全国に4千店余り、県内には41店あります。協力店を通して、2019年に全国で約10万件、うち県内からは約千件の寄付がありました。寄付した人全体の3割以上が10代以下だったそうです。

 1月31日、那覇市内に住む久貝梨珠ちゃん(5)が、同市牧志にあるヘアサロン「ITSUKO+(イツコプラス)」で生まれた時から伸ばし続けた髪を切り、寄付しました。髪を輪ゴムで6本の束にまとめて、バリカンで切ります。切った髪の長さはおよそ45センチから50センチ。寄付する髪の長さは31センチ以上が望ましいとされているので、十分です。

 髪を切る前は緊張していた梨珠ちゃん。髪を切り整えるうちに表情は明るくなり、切った髪との写真撮影では笑顔も見せました。

 梨珠さんが生まれた頃、母の梨緒奈さん(26)がネットでヘアドネーションを知り、この日まで梨珠さんの髪を切らずにいました。伸ばしている間、「髪を洗う時と乾かす時に、時間がかかり苦労した」と振り返ります。

 切った髪はジャーダックに送られ、工場でウィッグに加工されます。ウィッグ一つを作るために、50人から100人の髪が必要です。

 イツコプラスでは2017年の末からドネーションを始めました。店長の中山祐作さん(31)によると、最初の頃はひと月に1回あるかないかという寄付が、今では多い時で月20回あります。中山さんは「切った髪が誰かの役に立つ。美容師ができる社会貢献にやりがいを感じます」と話してくれました。(2月23日のこども新聞「ワラビー」に掲載した記事です)