【平安名純代・米国特約記者】沖縄県ワシントン事務所は20日、米ニューヨーク市内の日本食レストラン「酒蔵イーストビレッジ(TICレストラングループ、八木秀峰社長)」で、米国の外食専門誌の報道関係者を対象にした、沖縄の食文化と泡盛やオリオンビールの魅力を発信するテイスティング・セミナーを開催した。同事務所の経済面での本格的な活動は初めて。今後は、県産品の北米輸出増加を目指し、北米主要都市で市場調査を展開する。

県共催のイベントで、泡盛に関するレクチャーをする県酒造組合の佐久本学会長(左)と県ワシントン事務所の山城憲一郎副所長=20日、米ニューヨーク市

沖縄フェアの一部収益を首里城復興に寄付すると話す八木秀峰社長=20日、米ニューヨーク市

県共催のイベントで、泡盛に関するレクチャーをする県酒造組合の佐久本学会長(左)と県ワシントン事務所の山城憲一郎副所長=20日、米ニューヨーク市 沖縄フェアの一部収益を首里城復興に寄付すると話す八木秀峰社長=20日、米ニューヨーク市

沖縄県事務所が市場を調査

 今回は、沖縄県産品のニューヨーク市場の嗜好(しこう)調査と位置付け、「テイスト・オブ・ジャパン オキナワ」をテーマに、沖縄フェアを開催中の同店と共催で同イベントを実施。瑞泉、琉球王朝、久米島の久米仙の3種類の泡盛セットやジーマーミ豆腐、海ブドウともずくのセットなどの特別メニューを4月末まで提供している。

 沖縄県酒造組合の佐久本学会長と県ワシントン事務所の山城憲一郎副所長が泡盛レクチャーを担当した。

 米国の著名な専門雑誌「フード&ワイン」や「ネーションズ・レストラン・ニュース」、米紙ニューヨーク・タイムズなどで執筆するフードライターら12人は「沖縄の食文化に初めて触れた。香り豊かで深い味わい」「わかりやすい説明で歴史と食の関わりが理解できた」などと評価した。

 泡盛と食の組み合わせ方を説明した八木社長は、「沖縄の食文化の魅力を広め、首里城復興にもつなげたい」とあいさつした。

 セミナーは県商工労働部の県単独事業として、3年間実施する調査事業の一環。米記者らに聞き取りを終えた山城副所長は本紙に対し、「年度末には調査報告書をまとめ、県内メーカーの北米市場開拓を後押ししていきたい」と述べ、県産品の海外販路拡大に向けた意欲を語った。

泡盛セットの全収益 首里城再建へ寄付 

 【平安名純代・米国特約記者】「テイスト・オブ・ジャパン オキナワ」では、泡盛テイスティングセット(20ドル)の全収益を首里城再建に寄付する。同店を含め、ニューヨークで16店舗を展開するTICレストラングループの八木秀峰社長は「首里城が燃えてしまったと涙する県出身の従業員の姿を見て何かやらねばと思った。沖縄の願いは私たちの願い。微力だが首里城復興に役立ててほしい」と話す。

 イーストビレッジは、流行に敏感な若者たちが集まる街。その一角にある同店前のニューヨーク大学では、玉城デニー知事が就任直後に講演した。首里城復興を願う沖縄を支援する輪は、ニューヨークでも広がっている。