大弦小弦

[大弦小弦]感染症100年周期説

2020年2月26日 07:32

 教科書で習う社会学者マックス・ウェーバーは1920年、スペインかぜによる肺炎で亡くなった。1820年前後には、コレラが世界的に猛威をふるった。中世の人を震え上がらせたペストは1720年、仏マルセイユで大流行があった

▼感染症に「100年周期説」がある。2020年の新型肺炎も、図ったように当てはまる。ただ、人類はこの間、予防医学の知見を蓄えてきた。正しく恐れ、対策したい

▼県内でも3人の感染が確認された。1、2人目のタクシー運転手は、県の想定リストから漏れていた。乗務記録など正確な資料の確認を徹底せず、口頭の聞き取りに依拠していた疑いがある

▼豚熱(ぶたねつ)(CSF、豚コレラ)の発生初期も、豚の異変を県に通報する仕組みが、末端の農家に行き届いていなかった。素早く気付く。共有し、対処する。感染症との闘いに必要な基本動作を教えられる

▼集団感染が起きたクルーズ船内では当初、対応に当たった政府職員の多くが、ウイルス検査せず職場へ復帰した。理由に首をかしげる。「陽性者が多く出た場合の業務への影響」を考慮したと報じられた

▼陽性患者を見逃す方が、はるかに支障が出るのは自明だ。報道後、検査する方向に切り替えた。政権の能力は危機対応で問われる。くれぐれも、後に「悪夢のような」と言われぬよう。(吉田央)

 
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