人生で成功するために重要なことは何ですか-。こう聞かれたら皆さんはどう答えるだろうか。ビジネス向け交流サイト「リンクトイン」が世界22カ国の18~65歳の3万人超に行った意識調査の結果が興味深い

▼「一生懸命働く」が最も多いのは万国共通。それに次ぐのが、世界平均だと「変化を喜んで許容する」だが、日本は唯一「幸運」と回答している。仕事で成功する自信を指標として算出すると、日本は22カ国で最下位だった

▼「失敗への恐れと自信のなさは、38歳以下に顕著で、社会経験の少なさと自己肯定感の低さからくる将来への不安を強く持っている」とは主催者側の分析。外的要因に委ねる運頼みに終始するなら心もとないが、こんな逸話もある

▼松下電器(現パナソニック)を一代で築き、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助さんは、就職面接の最後に必ず「あなたは運がいいか」と尋ね、「悪い」と答えた人は不採用にしたそうだ。単に運の善しあしを計ったのではあるまい

▼謙虚に、そして前向きに物事を捉える姿勢をみていたはずだ。たとえ失敗しても、見方を変えて立ち向かう。そのことが結果的に好循環を生むことを実感していたのだろう

▼そう考えると、「幸運」を2位に挙げた調査結果もあながち否定できない。運も実力のうち、と言うではないか。(西江昭吾)