【浦添】浦添市消防本部は7日、同本部内間出張所の消防司令の50代救急救命士が心肺停止状態の90代女性を救急搬送する際、誤って気管チューブを食道に挿入していた事故があったと発表した。女性は搬送先の病院で死亡が確認された。病院は死亡とミスの因果関係は不明としている。嘉味田朝消防長は「一分一秒を争う救命の現場で、ミスは絶対にあってはならない」と謝罪した。

 同本部によると、事故は2月15日に発生。同日午後6時ごろ女性の家族から「女性の意識・呼吸がない」と119番通報があった。50代の救急救命士が気道確保のため気管チューブを挿入し搬送。同6時40分ごろ本島南部の病院に到着した後、医師が気管チューブが食道に入っていると気付いた。同7時20分ごろ、女性の死亡が確認された。

 本来なら気管挿管後、処置した人と補助する複数人で、胸の上がり下がりを視認するほか、聴診器や専用の器具を使い複数の手段でチューブが気管に挿入されていることを確認する。しかし今回は、気管チューブと専用器具の接続が不十分で十分に確認できていなかったという。

 事故後、救命士は同本部消防署長から厳重口頭注意を受け、しばらくの間気管挿管の処置は控えている。救命士と管理者を含めた処分を検討している。

 嘉味田消防長は「職員一丸となって再発防止に取り組み市民の信頼回復に努める」とコメント。再発防止策として活動手順を再確認し、毎年実施している気管挿管の訓練の内容を見直すとしている。