色とりどりの花を手に、性暴力は許さないとの意思を示すフラワーデモが、「国際女性デー」の8日、全国各地で開かれる。

 性暴力の無罪判決が相次いだことをきっかけに毎月1回、1年続け、きょうが最後となる。

 沈黙を選ばず、声を上げた人を支え、社会を変えていく-。月を追うごとに広がったデモは、女性たちの心の奥底で大きな意識の変化が起きていることを印象づけた。

 始まりは昨年3月、娘に対する実父の性的虐待など性暴力の無罪判決が4件続いたことに衝撃が走った。

 これら判決に抗議し、性暴力撲滅を訴えようと、作家の北原みのりさんらが呼び掛け、4月にスタートしたのがフラワーデモ。被害者に寄り添う気持ちを表すため、花を持って集まった。

 県内でも8月から那覇市の県民広場で開催され、これまで延べ700人以上が参加。全国でも1万人以上が集まった。

 デモの中で、長く沈黙を強いられてきた被害者たちが、自らマイクを握り、心の傷を語るようになったのは、主催者も想定していなかったことという。

 抑えてきた怒りと痛みが沸点に達したかのように語り出し、周りがその怒りと痛みを共有した。

 フラワーデモで生まれたのは、もう黙らない、被害を語ってもいいという空気である。

 個人の問題から社会の問題へ、少しずつ、確実に変化が起きている。

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 女性の意に反する性交があったと認めながら、市民感覚からは大きくズレる無罪判決が続いたのはなぜなのか。

 浮き彫りになったのは、被害の実態と、「暴行・脅迫」などを伴わなければ成立しない性犯罪要件の隔たりだった。

 法の解釈が正しかったとしても、理解に苦しむような理不尽な判決が続くのは、やっぱりへんだ。

 当然のように各地のデモでは、犯罪の成立要件の見直しなど、刑法改正を求める声が上がっている。

 女性の社会進出の度合いを示す最新のジェンダー・ギャップ指数で、日本は153カ国中121位と低迷している。先進7カ国の中では最下位という結果だった。

 背景とされるのは「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業意識の根強さである。121位の現状と法に残る壁は決して無関係ではない。

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 被害を訴えるのに、どれほどの勇気を必要としたか。

 ジャーナリストの伊藤詩織さんが自らの性暴力被害を訴えたことが、日本の「#MeToo」運動を進める大きな一歩になった。

 財務事務次官のセクハラ問題では、メディアで働く女性たちが連帯して声を上げた。

 きょう県内では名護、うるま、糸満、那覇の4市でフラワーデモが開かれる。毎月のデモは一区切りとなるが、これがゴールではない。

 「#MeToo」から、共に行動する「#WeToo」へ、運動が大きく広がることを願う。