希少性の高い優良種雄牛「安福久(やすふくひさ)」の血統として、久米島町の取引市場から出荷された一部の子牛が遺伝子(DNA)検査により、実際には別の種雄牛の血統であることが12日、分かった。町内の家畜人工授精師が正しい知識を持たず規定に反する種付けをしていた。

血統の合わない子牛の競りが行われた久米島家畜市場

血統の合わない子牛の競りが行われた久米島家畜市場

 12日現在、子牛7頭で血統の不一致が判明しており、県中央家畜保健衛生所は疑いのある約70頭のDNA鑑定を進めている。

 市場を運営するJAおきなわ(普天間朝重理事長)は結果の判明まで、この授精師が種付けした子牛の競りへの出品を禁止した。

 血統が合わない子牛が出荷されていた事実を知りながらも、購買者に伝えずに競りを続けていた。JAは同日、「事態を把握していたにもかかわらず競りを続けていたとの批判については、率直におわび申し上げる」との文書を発表した。

 JAによると、妊娠した牛を市場で購入した本島中部の農家が、県外の検査機関で調べたところ「安福久」と異なるDNAを検出。昨年6月、農家から報告を受けた。