千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が死亡した虐待事件で、一家が2017年7月まで住んでいた沖縄県糸満市の要保護児童対策地域協議会(要対協)がまとめた検証報告書が25日、公表された。報告書は「虐待の危険性を踏まえて野田市に伝える必要があった」などと指摘し、市内全小中学校へのスクールソーシャルワーカー配置や、学校で起きた問題に対応するスクールロイヤー雇用、関係機関が情報共有する体制整備など7項目を提言した。

要対協が指摘した関係機関の課題点を確認する市議会と市職員=25日、糸満市役所

 報告書を受け、市は早ければ5月にも、子ども家庭総合支援拠点(市子こども未来課)と子育て世代包括支援センター(健康推進課)を市役所内に設置する。妊産婦や子育て世帯、子ども全般に関する相談・調査に対応し、情報共有と支援体制の強化を図る。

 要対協は昨年2月から今月まで検証会議を開き、市や学校、病院にヒアリングなどを実施。(1)それぞれの機関が一家が抱えるリスクを共有できていなかった(2)DVと児童虐待の関係性について知識が不足していた(3)心愛さん本人から話を聞けていなかった-など計25点の課題を挙げた。

 対応策として、子どもや保護者の印象は主観を含め記録化し、家族構成員全員の状況を把握する重要性を指摘した。

 市は同日、市議会への説明後、報告書をホームページに公表した。