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「知事も濃厚接触者にあたるのか」 県職員コロナ感染、沖縄県庁に衝撃

2020年4月4日 04:51

 「県庁から、クラスター(集団感染)を発生させない」。沖縄県職員で初めての新型コロナウイルス感染が分かった3日、玉城デニー知事が繰り返した言葉は、感染対策の中枢に及んだ衝撃を物語った。県内外で続く感染発覚。識者は「誰がどこから感染するか分からない。組織は感染を想定した対応を」と呼び掛けた。

マスク姿で、県職員の「陽性確認」について報告する玉城デニー知事=3日、県庁

◆辞令交付式に同席

 3日午後1時、県の対策本部会議。公の場へ初めてマスク姿で現れた玉城デニー知事はただならぬ緊張感を漂わせていた。「患者は20代男性、沖縄県庁職員」。瞬間、詰めかけた報道陣から驚きの声が漏れた。

 感染が確認された20代男性は1日に県へ採用されたばかり。県庁であった辞令交付式にも出席していた。

 知事ら県幹部や多くの職員が一堂に会すのを前に、県も対策を講じてはいた。事前に体調不良があれば、式出席を控えるよう参加者に通知。式前のオリエンテーションでも再度呼び掛けて、2人が帰宅した。

 式自体も規模を縮小。15分という異例の短時間だった。接触の機会を減らそうと、新規職員101人全員ではなく、代表の11人だけに知事は辞令を手渡した。

◆県施設閉鎖に含み

 ただ、結果的に出席者の中に既に発症した人がいた。男性に知事が辞令を手渡したのかは明らかにされていない。

 「知事も濃厚接触者にあたるのか」。記者会見では、新型コロナウイルス対策を担う県トップの状態にまで質問が飛んだ。糸数公保健衛生統括監は「今のところ登庁しているので、大丈夫だろう」と言葉を選んだ。

 濃厚接触の可能性があり、自宅待機となった職員約30人は式の参加者が大半だ。仮に感染が広がれば、県政への影響は必至。県施設閉鎖の可能性について、糸数氏は「今後の推移による。可能性はある」と含みを持たせた。

◆村役場は混乱
 
 一方、3日午後、中城村には中部保健所から、感染の分かった人が役場を訪れたとの連絡が入り、混乱に陥った。村は独自の判断で即座に役場を閉めて、全館を消毒。窓口対応した職員の週明けまでの自宅待機も決めた。

 ただ、保健所からの連絡に、感染した人の詳しい情報はなかった。状況が不透明なまま対応を迫られた浜田京介村長や村職員は口々に「はっきりした情報がなく困った」と渋い表情を浮かべた。
 

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