社説

社説[県内感染者急増] 危機感をもって行動を

2020年4月7日 07:22

 新型コロナウイルスの感染者が県内で急増し、流行の懸念が高まっている。

 県は6日、男女6人の感染を確認したと発表した。1日の感染者数としてはこれまでで最も多い。県関係の感染者は計23人になった。

 4日にも男女5人の感染が確認され、日曜日を挟んで2日間で全体の半数を占めた。

 心配されるのは、6人のうち、男女5人の感染経路がはっきりしないことだ。4日にも感染経路がたどれない男女2人が出ている。

 感染経路がわからない感染者が多く見つかることは、新型コロナが流行しているかどうかの目安とされる。症状のない人や軽症の人が街中に存在している可能性が高いとみられる。県内ですでに「市中感染」が進行していることが否定できないのである。

 県は、県主催のイベントを再び自粛すると表明したが、仕方のない措置である。

 感染が急速に拡大しかねないことに備え、PCR検査を現在の38サンプルから民間企業などとも連携して倍増させる方針だ。

 受け入れ可能な病床は、感染症指定医療機関と協力医療機関を合わせて40床前後にとどまる。感染者は中南部で相次いでおり、病床が足りなくなる恐れがある。

 重症者の治療が確実にできるよう、厚生労働省の通知に基づき、軽症者や症状のない人が滞在する宿泊施設を確保する検討を始めている。

 県は医療体制の整備を急ピッチで進める必要がある。

■    ■

 感染者の急増に伴い、県教育庁は県立高校と特別支援学校などの入学式と始業式を延期し、7~19日まで一斉臨時休校にすることを決めた。

 やむを得ない面もあると思うが、入学式や始業式を楽しみにしていた生徒たちは残念がっていることだろう。

 小中学校は県教育庁が方針を伝えた上で各市町村教育委員会の判断に委ねている。

 約2週間休校にする自治体が大多数の半面、休校しない自治体もある。入学式も規模を縮小して実施する学校がある一方で、延期する学校もある。地域の実情に沿った判断があっていいだろう。

 休校中、那覇市は児童生徒を学校で弁当持参で受け入れる。石垣市は学校で自主学習を認め、放課後学童クラブでも預かる。行政には子どもの居場所の確保を求めたい。

 3月初めに続く2度目の臨時休校である。保護者の負担、子どものストレス、学習の遅れが気掛かりだ。

■    ■

 安倍晋三首相は新型コロナウイルス特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を7日にも発令する。対象地域は東京など首都圏と大阪、兵庫、福岡の7都府県で1カ月程度。沖縄も重大局面にあり、対岸の火事としてはならない。

 「移入例」が多いことから県外からの旅行を「2週間程度制限」する専門家会議の提言を対策本部は先送りした。観光関連に対する支援策を示した上で決断すべきだ。

 私たちは「3密」(密閉空間、密集場所、密接場面)を避け、手洗いを徹底したい。それが自らの命と健康、沖縄社会を守ることにつながる。

 
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