与那原町のえびす通りにある大衆よなばる食堂は、年齢や男女を問わず、1人でも家族連れでも気軽に立ち寄れる雰囲気が魅力の店。お昼時間は町内外から、おなかをすかせた客が次々やって来る。
店のイチオシはしょうが焼き定食(680円)。トンバーグ定食(680円)は220グラムのボリュームがうれしい。肉料理はいずれもパインと飼料で育てた豚の肉「パイナップルポーク純」を素材に使っており、柔らかい肉とジューシーな味が特徴だ。
店長の宇良侑祐(ゆうすけ)さん(28)は3代続く町の食肉販売店「カネマサミート」の経営者の家系。通りを活気づけようと、2010年に直営の食堂を開店した。調理人の経験を生かし、メニュー作りに取り組んだ。「豚肉をメーンにしたガッツリ系」をコンセプトに「豚肉の良さを大切に、新たな味付けに挑戦した」という。
しょうが焼きはみそで甘みを強調。トンバーグのソースはタマネギやニンジンの野菜で味を調えた。「お肉と野菜はセットで提供したい」との思いから、全メニューにサラダバーのサービスが付く。
「地域に伝わる『与那原そば』にもこだわっています」と宇良さん。アグー肉そば(850円)もお薦めメニューの一つ。スープはアグーのだし骨をベースに、無添加のかつおだしであっさり味に仕上げた。麺はストレートと縮れ麺を準備する。
宇良さんは「なじみの客がストレートに味を評価してくれるところがうれしい。毎日努力の連続です」と意欲的。「お客さんに、肉そのものの味とおいしさを感じてほしい。誰でも気軽に来てくれる店であり続けたいですね」と笑顔を見せた。(南部報道部・天久仁)