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新型コロナ 公演・イベント自粛で減収 実演家の生活に打撃 沖縄の文化・芸能活動調査

2020年4月14日 07:00

 県芸能関連協議会(沖芸連・照喜名朝一会長)が6日に発表した、新型コロナウイルス感染拡大防止による公演やイベント自粛の「沖縄文化・芸能活動への影響に関する調査報告」で、2月~4月までの減収の見込みが1億2560万円余に上ることが分かった。経済基盤が弱い実演家も多く、公演の自粛が直接、生活に影響する実情も示されており、補償を含めた具体的な打開策が求められている。

那覇市のアウトプットでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため急きょ無観客、ネット配信に変更し、ライブが開かれた。演奏するホームパーティーピーポー=3月29日

個人の月別減収平均額

年代別による減収額

那覇市のアウトプットでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため急きょ無観客、ネット配信に変更し、ライブが開かれた。演奏するホームパーティーピーポー=3月29日 個人の月別減収平均額 年代別による減収額

 感染拡大防止のため、政府は2月26日、当面2週間の大規模イベントの中止や延期、規模縮小を要請すると発表した。その後県内でも公演の中止や延期が相次いでいる。

 アンケートは3月20日から4月3日までに実施。県内に居住、または県内で主に活動する伝統芸能やポピュラー、クラシック音楽の実演家や舞台技術者個人に幅広く呼び掛け、インターネットを通して517件の回答を得た。

 2~4月に実施の公演やイベントで、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に延期または中止になったものがあるかとの問いに、約9割(87%)が「はい」と回答。個人の平均減収額では3月が26万2千円で最も多かった。延期や中止は分野別でポピュラー音楽演奏家が480件、伝統芸能実演家が460件、舞台や照明音響などの「テクニカル」が426件。減収額ではテクニカルが最も多い5902万円。ポピュラー音楽演奏家が2430万円だった。

 回答者の平均年齢は34・8歳。キャリア10~30年未満が全体の約7割を占めた。年代別の平均減収額は50代が35万円、30代が33万円、40代が32万円で「働き盛り」へのしわ寄せが顕著となった。

 回答者のうち芸能・芸術活動のみ(専業)は49・5%。異なる仕事を持っている兼業は50・5%とほぼ同数。一方で3カ月平均減収額は専業が43万円、兼業が17万円で専業者の負担増が示された。

 沖芸連の下山久事務局長は「自粛が芸能や文化活動に大きな影響を及ぼすことが分かった」と話す。回答していない実演家も多いとみられ「実際の減収はかなりの額になるだろう」と予測する。

 調査の自由回答では「延期日程や今後の活動のめどが立たない」「収入源がない」「仕方がない」「自粛要請を出すなら、その期間の補償はされるべきだ」-など切実な声が上げられており、下山事務局長は「芸能や文化活動は短期間で作り上げられるもではない。実演家の生活に見合ったサポートプランを国や県に考えてほしい」と近く要請を行う意向だ。

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