新型コロナウイルスの影響で、県内の主要ホテルで臨時休業が相次いでいる。宿泊は政府や県の休業要請に含まれていないが、観光客の激減に県内での感染拡大が追い打ちに。利用客や従業員の安全確保が必要だと判断し、自主判断で休業に踏み切っている。背景には県の支援策が足りないとの不満もあり、ホテル関係者からは「県は判断が遅く、頼りにならない」と批判が上がる。(政経部・川野百合子)

臨時休業、休業予定の主なホテル

 国が緊急事態宣言の対象地域を全国へ拡大した16日以降、休業が急増した。期間は5月6日までだが、すでに6月末まで休業を決めているホテルも。先行きを厳しく見ているためだ。

 皇族も利用する老舗の沖縄ハーバービューホテルは23日、5月末まで休館に入った。ザ・ナハテラスも25日から5月末まで休館する。

 那覇市内のあるホテルの稼働率は10%未満。客室は100室を超えるが「宿泊客が5人の日もあった」と深刻さを明かす。

 休業増で、ある食品卸売業は4月の売り上げが昨年の4割程度になる見込み。「配送は通常の5分の1。大型連休は稼ぎ時だが業者はみな諦めている」

 ブライダル会社では、4~9月に予定していた披露宴76件のうち半数以上が延期になった。「10月以降は日取りの取り合い。当初の予定を年度中に全てこなすのは無理だろう」と話す。

 別のホテルは休業したが、パートを含む従業員80人以上の給与を100%保証する。「やる気を下げず、終息後また一緒に頑張りたい」との判断からだ。ホテル経営者の一人は「ホテルは売上げも抱える人員の数も多い。迅速な支援が必要」と県に注文する。

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の下地芳郎会長は「観光業には多岐にわたるサービス・業態がある。経営体制を整えるため、行政にも要請していきたい」と話した。