沖縄県の玉城デニー知事は24日、昨年10月に火災で焼失した首里城再建に向けて、中城御殿や御茶屋御殿を段階的に整備する新・首里杜(すいむい)構想や旧日本軍第32軍司令部壕の情報発信など、9項目を盛り込んだ首里城復興基本方針を発表した。円覚寺の整備を2023年度に完成することも明らかにした。基本方針は20年度内に策定する基本計画に反映される。

定例記者会見で首里城復興基本方針を発表する玉城デニー沖縄県知事=24日、県庁

(資料写真)消失する前の首里城正殿

定例記者会見で首里城復興基本方針を発表する玉城デニー沖縄県知事=24日、県庁 (資料写真)消失する前の首里城正殿

 国や那覇市の意見も踏まえて決定した基本方針は、首里城に象徴される琉球の歴史や文化価値の再認識、首里城周辺の歴史的な街並み整備などの視点から、「正殿等の早期復元と復元過程の公開」「首里城公園のさらなる魅力の向上」「伝統技術の活用と継承」などを明記。

 一方、「火災の原因究明および防火設備・施設管理体制の強化」には、県が有識者と検討を進めている「首里城火災に係る再発防止委員会」の協議結果を加える。基本方針の骨子案は県の「首里城復興基本方針に関する有識者懇談会」がまとめた。

 1984年に県が策定した「首里城公園基本計画(通称・首里杜構想)」をベースとした新・首里杜構想について玉城知事は「専門家や地域の声を取り込んで進める」と述べた。崩落の可能性や換気の悪さから一般公開が難しい第32軍司令部壕については「資料やジオラマ、バーチャル・リアリティー(VR)を活用して内部を見られるようにしたい」と方針を語った。