新型コロナ沖縄の今

どこで産めばいいの…「里帰り出産」にコロナの壁 病院の受け入れ制限相次ぐ

2020年4月28日 05:50

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、妊婦の里帰り出産の受け入れを一時中止、制限する病院が相次いでいる。全国に緊急事態宣言が出され、移動時の妊婦の感染リスクやウイルスの持ち込みを避けるためだが、慣れ親しんだ故郷で産前・産後の手助けがほしい妊婦からは、不安や戸惑いの声が漏れる。(学芸部・新垣綾子)

今秋出産予定の第2子の母子手帳のそばで、1歳9カ月の長女に本の読み聞かせをする女性=20日、佐賀県内(提供)

◆困惑

 「新型コロナの影響で受け入れの可否を検討中です。難しいかもしれません」。佐賀県在住で、第2子を妊娠中の女性(31)は今月10日、長女(1)を出産した那覇市内の病院からそう告げられ「3月末の時点ではコロナのコの字も出ず、分娩(ぶんべん)の予約を考えていたのに」と困惑した。

 同じ那覇市出身の夫(32)の転勤で沖縄を離れ、今秋の出産を待つ。病院へ問い合わせたのは、日本産科婦人科学会などが妊婦向けに急な里帰り出産を避けるよう呼び掛けた3日後。「私の場合は『急』には当たらないはず」と確認するつもりの電話口で、断られる可能性を伝えられた。

 那覇市内にある別の産婦人科は「今のところ受け入れる」としつつ、妊娠9カ月までに帰省し、2週間の健康観察を経ての受診が条件と説明。院内感染の防止を徹底するため、家族の分娩立ち会いや付き添い、面会も全面中止している。

◆心配

 長女の出産直後は高熱で体調を崩すなどし、実家の母のサポートで乗り切れたという女性。夫以外に頼れる親族のいない佐賀で、もうすぐ2歳になる活発な長女を抱えてのお産、育児は不安が大きい。一方で24日時点で感染確認が32人の佐賀に対して、沖縄関係は感染経路が分からない市中感染が増えて計134人となり「流行地の福岡経由で帰郷するのも気掛かり」と言う。

 実家近くには持病がある高齢の祖父が暮らしており「私や娘が感染リスクになってしまっては元も子もない」。流行終息の気配が見えない中、どちらを選択しても心配は尽きず、どこで出産すればいいのか答えを出せずにいる。

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