新型コロナ沖縄の今

密集コールセンター、従業員の悲鳴 感染「次は自分か」 本社の通知 なぜか沖縄は対象外

2020年4月30日 05:50

 コールセンターの従業員から悲鳴が上がっている。新型コロナウイルスの感染が広がる中でも、室内で密集して話し続けるのが仕事。沖縄は全国有数の集積地で、業界では既に1人の感染が確認されている。次は自分ではないか、とおびえる従業員は「心がつぶされそう」と対策を訴える。(編集委員・阿部岳

県内にあるコールセンターに本社から届いた通知内容。出社抑制について「沖縄拠点は対象外」とあるが、会社側は業務の違いだと説明する

■毎日せめぎ合い

 県内のあるコールセンターでは約150人が働く。マスクや消毒液は会社が準備するが、席は隣同士で約1メートル、後ろは背中合わせで約50センチほどしか離れていない。従業員はずっと電話で話している。換気は、時々窓を開けるくらい。

 従業員の女性は最近、東京の本社から来た通知を見て驚いた。「出社社員3割」。ただし「沖縄拠点は対象外」という。「沖縄は捨て駒か。差別しているのではないか」と怒る。

 仕事中は一生懸命で、怖さを忘れている。自宅に帰り、テレビのニュースを見て怖くなる。翌朝、気持ちを奮い立たせて仕事に行く。その繰り返し。「仕事を失うのも、命を失うのも怖い。心の中で毎日せめぎ合いがある」という。

 女性の勤務先の会社は取材に対し、東京本社などの「3割出社」は在宅勤務がしやすい企画部門などを含む数字だと説明した。在宅勤務が難しいコールセンターは東京でも直近の出社率は約5割、対して沖縄は6割だという。

 担当者は「沖縄も緊急事態宣言が出るなど深刻になっている。早急に業務を縮小し、東京並みの出社率に抑えたい」と話し、差別的な取り扱いは否定する。

■声を上げにくい職場

 感染者がいた県内の別のコールセンターも、対策に力を入れる。全館を消毒した上、机の間に唾などが飛ばないようにビニールシートを張っている。

 ただ、対策には限度もあり、全国で不安の声が噴出している。個人加盟の労組「総合サポートユニオン」は24日、東京のコールセンター会社に対して業務縮小や危険手当支払いを求め、団体交渉を申し入れた。

 青木耕太郎共同代表は「コールセンターは非正規労働者が多いため声を上げにくく、店などと違って社会の目にもつきにくい。集団感染が発生しかねない危機的な状況だ」と話している。

 ユニオンの相談窓口は電話03(6804)7650。

●疑問・困りごと募集

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