地域の福祉を支援する「タイムスふれあい事業」が今年で17回目を迎える。県内の小規模福祉施設や団体などを対象に助成金を贈り、助成団体はパソコンや車両、電子機器などを購入して活動を充実させている。前年度に助成された5団体のうち、3団体の活動の様子を紹介する。

NPO法人ロービジョンライフ沖縄のスタッフと買い替えた8人乗りワゴン車=4月30日、那覇市(提供)

助成金で購入したパソコンを前に笑顔を見せる利用者ら=沖縄市(提供)

ボランティアで活動する「音訳サークル『やえせ』」=八重瀬町内(提供)

NPO法人ロービジョンライフ沖縄のスタッフと買い替えた8人乗りワゴン車=4月30日、那覇市(提供) 助成金で購入したパソコンを前に笑顔を見せる利用者ら=沖縄市(提供) ボランティアで活動する「音訳サークル『やえせ』」=八重瀬町内(提供)

■ワゴン車、送迎も楽々 ロービジョンライフ沖縄

 就労継続支援B型事業所を営む那覇市のNPO法人ロービジョンライフ沖縄は、助成金を使い8人乗りの送迎用ワゴン車を買い替えた。本永美代理事長(68)は「乗り降りがスムーズで、高齢者の送迎もとても楽になった」と喜ぶ。

 利用者は先天性や中途失明などの視覚障がい者35人。新型コロナの影響で通所休止となった4月半ば以降は、健康観察や弁当配達を担うスタッフの在宅訪問を受けながら、一部は布マスク製作などに取り組む。

 はり・きゅうやあん摩マッサージの有資格者もいる。その強みを生かし訪問マッサージにも乗り出す考えで、本永理事長は「コロナが終息したら、本格的に動きたい。ワゴン車は活動の幅を広げる移動の足にもなる」。

■PC購入、スキル向上 ワークプラザユニティー

 就労継続支援B型事業所「ワークプラザユニティー」は、助成金でデスクトップパソコン3台を購入した。これまでは壊れそうなパソコンが1台のみで、利用者がなかなか触れる機会がなかったという。比嘉寿施設長(50)は「インターネットでさまざまな情報を得ることで、事業所全体のコミュニケーションも活発になり、より明るい雰囲気になった」と喜ぶ。 

 利用者は精神障がい者を中心に知的、身体障がい者ら28人。おしぼりの梱包(こんぽう)作業や公園の草刈りなどに取り組んでいる。

 比嘉施設長は「エクセルなどのスキルも身に付けることで、今後仕事の選択の幅も広がる。利用者の就職へのステップとしてつなげられれば」と語った。

■録音快適、冷風扇のおかげ 音訳サークル『やえせ』 

 八重瀬町内の視覚障がい者らに町の広報誌や新聞などの文字情報を“声”で伝える「音訳サークル『やえせ』」は、昨年度の助成金で冷風扇を購入した。八重瀬町社会福祉会館内にある3畳ほどの録音室にはエアコンは設置できず、夏場は特に暑かった。我如古朝美会長(59)は「汗を拭かなくなり、すんなり読めるようになった。快適」と喜ぶ。

 文字での情報入手が難しい人のために、広報誌や社協便りなどを読み上げて録音し、町内に届けるようになってから26年目に入る。メンバーは全てボランティア。我如古会長は「リスナーが少なくなってきた。視覚障がいだけじゃなく、他に障がいがある方にも知ってほしい、音訳をもっと広めたい」と抱負を語った。

<2019年度の助成5団体>

 県手話通訳問題研究会(那覇市)▽就労継続支援B型事業所ワークプラザユニティー(沖縄市)▽NPO法人ロービジョンライフ沖縄(那覇市)▽音訳サークルやえせ(八重瀬町)▽全国心臓病の子どもを守る会県支部(那覇市)


■2020年度助成募集 締め切り5月15日

 沖縄タイムス社は、2020年度第17回「タイムスふれあい事業」の助成団体を募集している。申し込みは、所定の申請書に必要事項を記入して郵送する。締め切りは15日(当日消印有効)。詳しい内容はこちらから。

 問い合わせは、沖縄タイムス社総務局総務部。電話098(860)3548(平日午前9時~午後5時)