沖縄県南城市つきしろにあるカフェレストラン「テンクウテラスOOLOO(オールー)」(田代和香子店長)が4月30日から、市佐敷津波古の沖縄メディカル病院(湧上民雄理事長)に、手作り弁当50個を届けている。新型コロナウイルスの感染が広がる中、「最前線で頑張る地元の医療関係者へ、感謝の気持ちを形にしたい」と5月いっぱい、平日毎日、弁当を届ける予定だ。(南部報道部・高崎園子)
オールーのメニューは地元食材を使った洋食がメイン。弁当にも、ハワイ料理のロコモコやジェノベーゼパスタなど店で出すメニューが並ぶ。弁当箱のふたには「医療従事者は私たちのヒーロー」と従業員が手書きしたメッセージも。
沖縄メディカル病院は主に慢性・回復期の患者を診ており、スタッフは約350人。そのうち50人の看護師、介護士が夜勤に当たる。夜勤は午後4時半から翌日の午前9時半までと、長時間にわたる。
照屋清子看護部長は「現場では感染防止対策に神経をとがらせており、職員には『コロナ疲れ』も見られる」と現状を語る。夜は店が開いておらず、学校休校で自分の食事にまで手が回らない職員も多いとして、「栄養が考えられ、おしゃれな弁当は私たちの活力になる」と感謝する。
4月30日に病院に弁当を届けたオールーで調理を担当する瑞慶覧大貴さん(27)と系列店シーガーデン(北谷町)で働く島袋翔平さん(27)は「コロナ禍、何か私たちにできることがないかと皆で話し合って弁当の提供を決めた。少しでも、最前線で闘う医療関係者の役に立てたらうれしい」と話した。
オールーは緊急事態宣言を受けて、現在休業している。容器は沖縄田村総業(西原町)、イチゴは美らイチゴ(南城市玉城垣花)が提供してくれたという。