第11管区海上保安本部は9日、日本の領海内に侵入した中国海警局の公船2隻が8日午後4時50分ごろ、尖閣諸島・魚釣島の西南西約12キロの海上で、操業中の日本漁船に接近し、追尾したと明らかにした。11管の巡視船が領海から退去するよう警告し、公船2隻は領海外に出たという。関係者によると、漁船は与那国町漁協所属で、乗っていた3人にけがはない。

沖縄、尖閣諸島・魚釣島

 11管は、接近した距離や追尾の状況について「警備上の観点から控える」と明らかにしていない。関係者によると、漁船と公船の距離は1キロ以上離れていたという。

 公船2隻は再び領海内に入り、9日午後、漁船に接近を開始。11管は「差し迫った距離ではない。公船、漁船共に漂泊状態」としている。

 同漁協の嵩西茂則組合長は本紙の取材に対し、11管を通して所属漁船だと確認できたとし「8日から9日にかけて、船長から家族に『大丈夫だ』との連絡があったようだ。漁船はその後も周辺海域で操業を続けており、11管に安全確保をお願いした」と話した。

 11管によると、尖閣周辺を航行中の中国船4隻が8日午後4時ごろから約2時間、相次いで領海に侵入。そのうち2隻が漁船に接近、追尾した。昨年5月にも同様の事案があり、2008年に中国船が尖閣周辺で確認されるようになってから今回で2回目という。

 4隻は9日も尖閣周辺の領海外側にある接続水域を航行し、うち2隻は午後6時ごろから相次ぎ領海に侵入した。中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは2日連続で、今年9日目となった。