【松田良孝通信員】小さめの木を長めの木の棒で跳ね上げて弾く沖縄の遊び「ゲッチョウ」とよく似た遊びが台湾にもあり、継承に取り組む人たちがいる。台湾島の沖約10キロに浮かぶ離島、亀山島(グイシャンダオ)から台湾島に移り住んできた人たちだ。亀山島には沖縄の伝統的なたこ「八角」と似たたこもあり、「沖縄の人たちと交流してみたい」と期待する声も出る。

 ゲッチョウに似た遊びは「寸仔(チュンチ)」と呼ばれ、大小の2本の棒を使って遊ぶ。長い棒は長さ50センチほど。

 亀山島は、横から見た形が亀に似ていることから名前がついた。戦後は700人超が暮らしたが、対岸の台湾島では日本統治期以降に漁港の整備が進み、島を離れる人が増加。1970年代に台風被害が相次ぎ、77年までに全島民が台湾島へ移った。

 亀山島出身者が多数暮らす台湾島の宜蘭県頭城(トウツェン)鎮亀山地区では、90年代から亀山島の文化が見直された。2005年に開館した亀山島漁村文化館では、寸仔やたこを展示。近隣の小学校では寸仔やたこを伝える活動にも取り組む。

 23歳まで亀山島で暮らしていた簡英俊(ジエンインチュン)さん(68)は「小さな木を遠くまで飛ばせば勝ち」と寸子のルールを説明し、「沖縄でどのように遊んでいるのか興味がある」と話した。

 亀山島の伝統的なたこには八角や、八角を九つ組み合わせた「七十二角」などがある。八卦(はっけ)や目の模様、周囲に付けた小さな三角形の旗が特徴だ。風を受けやすいように骨組みをしならせ、風が当たると大きな音が響く構造で、たこ揚げでは音の大きさと揚がった高さを競う。

 地元では、八角や七十二角について「離島の亀山島では子どもたちが遊びにいく場所がなかったため、特徴的な遊びが生まれた」と位置付けられている。

(写図説明)寸仔を手にする簡英俊さん=台湾宜蘭県頭城鎮