■覚悟しつつも

 追い求めてきたのは「よい事業所との出合い」。最も重い要介護5の宗安さんには現在、訪問診療・看護、リハビリや入浴介助など計6事業所が日替わりでサービスを提供する。急変時の柔軟な対応など「祖父への思い」を共有できる親身なプロの仕事が大きな安心感につながっている。

 県内では4月以降、新型コロナウイルスの感染が広がった。「沖縄で感染爆発したら、訪問医療のマンパワーが感染者治療に振り向けられるかもしれない。そうなったら、在宅患者は、祖父はどうなるのか」。そんな不安で気が気でなかったという。感染の第2波、第3波発生も懸念される中「在宅で起こりうる危機的状況を多くの人に知ってほしい」と願っている。

 体調の良しあしはありながらも、マイペースに1日を過ごす宗安さん。「おーいクラ。なんで返事せえへんねん」。空腹になると、たいてい妻の名を呼び、すねてしまう様子も「丸ごといとおしい」と加菜子さんは受け止める。高齢の体への負担を考慮し、がん治療を行っていない祖父の傍らで「確実に近づく介護の終わり」を覚悟しつつ「でも、だからこそ」と言葉を継ぐ。

 「一緒にいられるだけで幸せ。ご飯を食べてくれただけで拍手。小さくても一つ一つのことに感謝し、このかけがえのない時間を味わいたい」

 宗安さんとの日常をつづったインスタグラムは「magomago1214」で検索できる。