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観光バス644台、1台も動かず 公共交通への支援求める 小川吾吉・沖縄県バス協会会長

2020年5月29日 09:22

[新型コロナ 出口戦略を聞く](6)

インタビューに答える県バス協会の小川吾吉会長=25日、同協会

 -新型コロナウイルスの影響は。

 「路線バスの売り上げは、3月が2割減、4月は4~5割の減少、5月が5~6割の減少を見込む。この3カ月、協会加盟10社の合算で、前年同期比で6億6千万円超の減収になっている。貸し切り観光バスは、クルーズ船の寄港中止、学校休校による修学旅行の延期などで2月ごろから影響が顕著に出てきた。4月は自粛要請などの影響で、95~96%の減収。5月は100%減収を見込む。協会に加盟する22社の合算で、4、5月の前年同期比で約20億円の減収と見ている」

 -いつごろまで続くと見込むか。

 「見通しが大変難しいが、9月中旬、10月の修学旅行までにはなんとか収束してほしい。県内に644台ある観光バスが1台も動いていない状況だ。個人客は6月あたりから少しずつ来るだろう。貸し切りではなく、定期観光バスを少しずつ利用していただけるのではないか」

 -コロナでどう変わるか。

 「路線バスについては、運転席の後ろの席は使用禁止にして、換気、マスク、消毒の徹底など。乗客も意識しているが、席を空けて座るようお願いするしかない。観光バスについては他の業界と連携して、バス車内で発熱したときの対応など細かいことを想定しながら、例えばタクシーで医療機関まで送ってもらうなど業界の連携が必要になる」

 「貸し切りバスの運営も今までと変わり、費用がよりかかることになる。2月時点で、県内で60数社が約70営業所を展開しているが、今後参入や事業の許可申請数が鈍ってくるのではないか」

 -今後の戦略は。

 「路線バスで北谷や斎場御嶽を訪れていた観光客がレンタカーにシフトするだろう。団体旅行の戻りも鈍いだろうから、定期観光の拡充などを中心に戦略を練る必要がある。路線バスでは、乗降時の距離確保に、カード式の交通系電子マネー『OKICA(オキカ)』の利用を促すことも有効だと思う。バスの安全性や感染防止の取り組みを発信していく」

 「路線バスは沖縄の基幹の公共交通機関。生活の足を確保していく。そのため、国の補助路線、県の補助路線の要件緩和についての検討を要請した。補助路線は、乗車が1日当たり15人以上という要件があるが、新型コロナの影響で要件が満たせなくなることも予想される。補助路線以外の路線もほぼ赤字。路線バスの赤字部分を観光バスの収益でカバーしていたが、今は補填(ほてん)もできない状況。財政的に厳しく、支援をお願いしたい」(聞き手=政経部・川野百合子)

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