沖縄県は29日、2019年度県高校生調査報告書を公表した。高校生の進路に経済状況が深く影響する実態が浮き彫りになった一方、4月に始まった大学無償化は困窮層の生徒76・1%、保護者69・5%が「知らない」と回答。県が学習塾授業料を全額負担する「無料塾」も周知が不十分で、必要な層に支援の情報が行き届いていない状況がうかがえた。

写真を拡大 大学無償化について

 今回初めて東京都の高校生(16年度)と比較。パソコンや電子辞書など学びに関連するものを「持ちたいが持てない」県内生徒の割合(非困窮層含む)は東京の約2倍多かった。

 手取り収入などを世帯人数で調整した等価可処分所得が122万円未満の「困窮世帯」の割合は20・4%。前回16年度調査の算定基準だと24・6%で、前回から4・7ポイント改善した。

 無料塾は困窮層の生徒75・9%、保護者66・2%が「知らない」と答えた。

 困窮層の保護者で、市町村や福祉事務所の相談窓口に「抵抗感があった」「時間や場所が使いづらかった」「窓口や方法が分からなかった」と答えた割合は合わせて25・8%を占めた。支援制度の周知とともに、相談支援の抵抗感をどう解消できるか課題も浮かんだ。

調査の方法 2019年11月5~25日に県立高校の生徒、保護者を対象にアンケートを実施。有効回答数は生徒が4386人(有効回答率64%)、保護者が4305人(同62・8%)。高校生調査は16年に続き2度目。