大弦小弦

[大弦小弦]コロナと子どもの貧困

2020年5月30日 08:40

 数字の上では一定の改善といえるが、届けられた声からは依然として厳しい生活実態が浮かび上がる。県が3年ぶりに実施した高校生調査で、世帯の生活水準を表す等価可処分所得が年122万円(貧困線)に満たない困窮層の割合が20・4%となった

▼貧困線に消費者物価指数を加味し124万円を基準に算出した前回調査では29・3%だった。同様の計算でも今回は24・6%となり、県子どもの貧困対策計画の目標値20%に近づいている

▼ただ、手放しで喜べない。調査実施は昨年11月。困窮層の減少は観光業を中心に好況だった県内景気による子育て世帯の所得の増加だと推測できる

▼それが新型コロナウイルスの影響で一変。困窮層のすぐ上の中間層世帯が一気に窮迫することも容易に想像でき、支援策の拡充は待ったなしだ

▼実際、調査で県に寄せられた意見には支援対象の拡大を求める声が多くあった。「支援策は住民税非課税世帯が中心。学生全員無料が無理なら半額にする手も」「共働きでも日々の生活で精いっぱい。制度や支援策の範囲を考えてほしい」

▼多くの候補者がコロナ禍からの県民生活と経済の立て直しを公約に掲げる県議選が告示された。沖縄の将来を担う子どもたちの切実な声を県政に届け、政策を実現できるのは誰か。訴えに耳を傾け、1票を投じよう。(石川亮太)

連載・コラム
きょうのお天気
アクセスランキング
ニュース 解説・コラム
24時間 1週間