沖縄県の名護市消防本部は、高齢者住宅と隣の住宅に親器と子器の火災警報器を設置し、高齢者を火災から守る取り組みを2017年から始め、これまでに市内全域で188セット(376世帯)を取り付けた。設置を終えた人々からは「良かった。これで安心できる」と好評を得ている。

センサーが内蔵された親器(左)と子器がワンセットの「住宅用火災警報器無線式連動型」

警報器を取り付ける宮平淳二予防係長(右)を見つめる比嘉のり子さん=5月29日、名護市港区

センサーが内蔵された親器(左)と子器がワンセットの「住宅用火災警報器無線式連動型」 警報器を取り付ける宮平淳二予防係長(右)を見つめる比嘉のり子さん=5月29日、名護市港区

 「住宅用火災警報器無線式連動型」と呼ばれる警報器は、高齢者宅に子器を、隣の協力者宅に親器をそれぞれ設置。高齢者宅で火災が起きると警報器から「火事ですよ」、協力者宅からは「別の部屋が火事ですよ」とけたたましく知らせてくれる。

 5月29日は、港区の比嘉光子さん(93)宅と比嘉のり子さん(71)宅に同本部の宮平淳二予防係長(48)が取り付けた。

 光子さんは「10年前に警報器を付けたけど、一度も鳴らない。壊れているよ」と言い、「鳴らない方が上等ですよ」と宮平さん。子器を取り付けた後、のり子さん宅へ親器を設置。作業時間は約5分。テストスイッチを入れると「火事ですよ」と警報器が知らせ、完了した。

 光子さんは「あいな、よく聞こえるさ。この機械は上等だよ」と笑みがこぼれた。のり子さんは「このようにして火災を知らせてくれることが一番安心します。とてもうれしいです」と笑顔で話した。

 無線式連動型を要請した港区の津波康章区長は「区内の高齢者が安心して暮らすのがとても大切なこと。2人の比嘉さんは偶然同じ名字で親族関係ではないが、連動型があると安心できるのでは」と話した。設置を終えた宮平さんは2人に「火の用心をよろしくお願いします」と協力を求めた。

 市消防本部は「共助の精神に基づき住宅用火災警報器無線式連動型を推進している。設置は無料なので、個人でも市内各区長でも遠慮なく要望してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは市消防本部、電話0980(52)1195。(玉城学通信員)