ドアが解錠され、中年の女性が顔を覗(のぞ)かせた。「ぼっちゃん、ご苦労様です」“基地”の管理人兼弁護士の世話役として、父の事務所から派遣された本中(もとなか)三枝子(みえこ)だった。 喬一(きょういち)が小学校に通う頃から、議員事務所の留守番役を務めていた。