社説

社説[熱中症とコロナ]今年は特に注意必要だ

2020年6月6日 08:06

 高気圧に覆われた沖縄地方は5日、県内25観測地点で軒並み30度を超える真夏日となった。この日も前日の19カ所に続き、14カ所で今年の最高気温を記録した。

 これからの本格的な夏に向け、熱中症を警戒する時季を迎えたが、今年は例年とは違い、細心の注意が必要だ。

 新型コロナウイルス感染対策も同時に行わなければならないからだ。

 マスクをしながら屋外を歩くと、滴り落ちる汗とともに、息苦しさを感じる人は多いのではないだろうか。

 マスクの着用は政府の専門家会議が提唱した「新しい生活様式」の一つである。

 厚生労働省は新型コロナに関しマスクの着用法などを示した対応策を公表した。

 気温と湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高まる。屋外で近くの人と少なくとも2メートル以上の距離を確保できる場合には、マスクを外すよう促している。強い負荷がかかる作業や運動を避け、喉が渇いていなくても小まめに水分を補給するよう求めている。

 熱中症と新型コロナ感染対策に対応するためには室内で冷房をつけていても換気扇を回したり、窓を開放したりして換気することを勧めている。高齢者や子どもは熱中症になりやすく、周囲の人が積極的に声掛けをすることも求めている。

 県のまとめによると、昨年6~9月にかけて県内23の定点医療機関から入った報告では熱中症にかかった人は計719人に上る。80代の男性が農作業中に死亡している。

 発生場所は屋内では自宅が60人と最も多く屋内でも油断できないことを示している。

■    ■

 スポーツ庁は学校の体育の授業ではマスク着用は不要との連絡を教育委員会などに出した。中国でマスクを着けて体育の授業をした中学生が突然死する事故が続出。十分な呼吸ができなかったり、熱中症になったりするリスクが指摘されているからだ。

 今年は新型コロナの影響で学校の休校が長引いた。授業を埋め合わせるため夏休みが短縮され、夏の盛りに登校しなければならない。

 熱中症は、気温や湿度の高い場所で作業や運動をして体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節ができなくなって起きる。

 学校再開直後であり、児童・生徒の体はまだ暑さに慣れていないはずだ。

 体育教師やスポーツ指導者は暑い時間帯を避けてスケジュールを組んだり、頻繁に水分補給や休憩を挟んだりするなど児童・生徒の体調管理には十分気を付けてほしい。

■    ■

 熱中症は発熱など新型コロナと症状が見分けにくいという。熱中症患者に対し医療機関が新型コロナを想定した対応を迫られる可能性があり、多くの熱中症患者が搬送されると、新型コロナの対応に負担がかかるのは間違いない。

 炎天下での作業や運動は控える。屋内にいても注意を怠らない。水分や塩分を頻繁に補給し、徐々に暑さに慣れていけば熱中症は予防できる。

 本格シーズンを迎え、万全な備えをしたい。

 
前の記事へ 次の記事へ
沖縄関連、今話題です(外部サイト)
JavaScriptをOnにしてください
きょうのお天気
沖縄タイムスのイチオシ