社説

社説[県議選きょう投開票]地域の未来開く1票を

2020年6月7日 00:43

 第13回県議会議員選挙がきょう投開票される。

 与党が引き続き過半数を維持するのか、野党と中立会派が多数議席を獲得するのかが最大の焦点だ。玉城デニー県政への中間評価ともなる。

 一つの選挙区で複数の当選者が出る県議選は、同じ政党・会派同士でも議席を争う可能性を生むため、候補者個人の訴えが重要となる。小選挙区制の国政選挙に比べて投票した候補者が落選する「死に票」が少なく、多様な意見の反映が期待される。

 今回は定数48の13選挙区に64人が立候補した。うち名護、うるま、浦添、石垣の4選挙区は、定数と同数の候補者となり無投票で告示日当日に12人の当選が決まった。県議選で4選挙区が無投票となったのは初めて。県議や地方議員のなり手不足は全国でも深刻化しており残念だ。

 投開票日には残り9選挙区で36議席を52人が争う。

 本紙が立候補者へ実施したアンケートで「重要政策」とした中で多かったのは「基地問題」「沖縄振興」「県政評価」だった。

 うち基地問題では、県政野党の自民県連が初めて県議選に向けた政策で名護市辺野古の新基地建設容認を打ち出した。一方、玉城県政を支持する与党「オール沖縄」は新基地建設に反対している。ほかにも近年、米軍基地からは度々、有害な有機フッ素化合物が漏出していることが判明している。一連の基地問題への対応は県政の争点だ。

 新たな課題としては新型コロナの影響による健康・経済・雇用危機への対応。これらに県政がどのように取り組んでいくかは、今後の議会運営にかかっているといっても過言ではない。

■    ■

 過去5回の県議選では2000年、04年の稲嶺恵一県政で自民・公明の与党が安定多数を確保。一方08年、12年の仲井真弘多県政では野党・中立が過半数を維持した。16年の翁長雄志県政では「オール沖縄」の県政与党が誕生し、過半数を獲得している。

 県政運営は議会と知事の両輪がバランスを保ち、時にけん制し、時に協力して施策を進める必要がある。政治家が襟を正し、緊張感を持って行動するには有権者の厳しい視線が必要だ。

 現在、県議会は定数48(欠員2)のうち、与党26人、野党14人、中立6人で、知事を支える共産、社民、社大などの与党「オール沖縄」が過半数を占めている。与野党が逆転すれば玉城県政は苦境に立たされるだろう。

■    ■

 各候補者や選挙管理委員会が新型コロナウイルス対策で頭を悩ませる中、期日前投票は5日までに全有権者数の15・13%が済ませた。これは前回選挙の同期間を4・92ポイント上回っている。ただ県選管は「コロナ禍で投票日の混雑を避けるため」とみており、投票日当日にどのくらい伸びるかは不透明だ。

 各投票所・開票所ではできる限りの感染防止策を図り、スムーズに投開票ができるよう準備している。マスク着用や投票前後の手洗いなど個人の感染防止策も合わせて1票を投じてほしい。

 
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