揚げるのは月2回。毎回、即日完売のサーターアンダギーが沖縄県の宜野湾市志真志の農産物直売所「ハッピーモア市場」で販売されている。当初は直径約30センチの鍋一つで揚げていたが注文に追いつかず、倍の大きさの鍋に変えた。それでも客が行列になるため鍋を二つに増やし、とうとう業務用の揚げ機器に一斗缶の油を注ぐようになった。人気の秘訣(ひけつ)は、アンダギーに混ぜ込むレモンの皮。「ここだけにしかない」がテーマの市場を“香ばしく”盛り上げている。(中部報道部・平島夏実)

大評判のレモンアンダギー

レモンアンダギーを勧める多和田敬子さん(左)と山城洋子さん=4日、宜野湾市志真志のハッピーモア市場

大評判のレモンアンダギー レモンアンダギーを勧める多和田敬子さん(左)と山城洋子さん=4日、宜野湾市志真志のハッピーモア市場

 商品名は「ヨーコさんのレモンアンダギー」。市場副社長の多和田敬子さん(56)の姉山城洋子さん(58)が、店内で注文を受けてから揚げる。もともとは洋子さんがスタッフのために作った。5年前、客に勧めると大好評だったため商品化した。

 洋子さんは料理好きで、バナナがあればケーキ、芋があればパイを焼く。食べ歩きをしながら、レシピをいろいろ試すのが楽しいという。敬子さんが「これ以上実験しないで!」と苦笑することもあるが、洋子さんは作ると必ず市場に差し入れる。

 スタッフは「今日の味付け、いつもより濃いよね。洋子さん体調大丈夫かな」と気遣うほど洋子さんの味に親しんでいる。

 「ディープすぎる市場は、ちょっと行きにくい。かといってスーパーだと、あんまり会話がない。ちょうどその中間にあるような場所にしたい」と生まれた市場。洋子さんと敬子さんがレモン柄のTシャツで現れると、月2回のレモンアンダギーの販売日だ。

 商品ラベルに描かれた洋子さんの似顔絵があまりにそっくりで、お客さんがカメラを向けることもしばしば。「目指すのは、手に届く地下アイドルみたいなものよ」と洋子さんはうれしがる。日々の差し入れをヒントに、オリジナル商品の開発は続く。

 ハッピーモア市場は宜野湾市志真志1の247の1。営業時間は午前10時から午後6時。日曜定休。